更新日:2023年10月20日
車のウィンカーは方向指示器であり、曲がる方向を示す重要な役割のあるパーツです。
左右どちらか点灯する他に、両方点灯させるハザードもあります。
ただ場合によってはウィンカーが点灯しなくなるときもあり修理が必要です。
この記事で、なぜ点灯しなくなるのか、そして修理はどのように行えばいいのか解説します。
目次
ウィンカーの種類
ウィンカーには、CR方式、バイメタル方式、電子制御方式などいくつかあります。
現在はCR方式が主流ですが、他の方式も使われます。
CR方式
主にコンデンサ、抵抗器、コイルで構成されるウィンカーです。
コンデンサに電気が貯まると、コイルが電磁石となり金属部分がスイッチを押してウィンカーが光ります。
コンデンサの電気がなくなれば、スイッチから金属部分が離れてウインカーが点灯しなくなる仕組みです。
この繰り返しでウインカーを点滅させます。
バイメタル方式
バイメタルは熱が加わると変形する金属を使い、ウインカーのスイッチをON/OFFします。
熱が加わると変形する割合が違う金属を2枚張り合わせています。
バイメタルはサーモスタットにも使われている金属です。
熱が加わればスイッチがONになり、金属が冷めればスイッチがOFFになる仕組みです。
ただON/OFFのタイミングが一定にならないためにあまり使われていません。
電子制御方式
電子制御はマイコンによってウインカーの点灯を制御します。
CR方式やバイメタル方式は機械的動作でスイッチを操作するので、点滅間隔が不安定で遅いときも速いときもあります。
電子制御方式はマイコンで制御するために一定の間隔でウインカーを点滅させられます。
ICウインカーリレーとも呼ばれており、今後普及するだろうと考えられる方式です。
ウインカーが点灯しない原因と修理方法
ウインカーはカバーで保護しています。
カバーにひびが入っている、または割れているときは、テープや接着剤で一時的に修理できます。
ただ一時的な応急処置であるために、カバーを交換したほうが良いでしょう。
ウインカーが点灯しない原因と修理方法をケース別にご紹介します。
ウインカーが点滅しない
方式によって故障原因は違いますが、コンデンサの劣化による異常、スイッチがOFFの状態で固まっている、ヒューズやマイコンが壊れているなどが考えられます。
それぞれの原因となる部品を交換すればウインカーは直ります。
またスイッチの接触不良で点滅しないケースもあり、その場合はスイッチ部分を掃除すれば直るかもしれません。
しかしスイッチの接触不良が再度発生するかもしれず、スイッチを交換したほうが無難でしょう。
片方だけが点滅しない
ウインカーの左右のどちらかが点灯しないまたは点滅しない場合は、球切れ発生の可能性があります。
片方が壊れて、もう片方が点灯したままになるときもあります。
またソケットやコネクターの接触不良も原因の1つです。
球切れならば交換して、接触不良なら部品を掃除しましょう。
ウインカーの点滅間隔が速い
点滅速度がいつもよりも速いときは、故障ではなく球切れのサインです。
ハイフラッシャー現象と言われており、点検が必要なことを知らせる機能が働いています。
点滅が速くなったらウインカーバルブをチェックしてみましょう。
球切れの場合は交換で直ります。
LEDに交換したら点滅が速くなった
LEDのウインカーに交換したので、消費電力が少なくなり電力変化が影響して点滅が速くなっています。
CR方式のウインカーを使用しているならば、抵抗値を変えると点滅タイミングを調整できます。
整備工場で調整できるかどうか相談してみると良いでしょう。
エンジン始動時のみ点滅しない
エンジンをかけたときに点滅せず、エンジンをかけて時間が経てばウインカーが正常に作動するときは、バッテリーの劣化が考えられます。
バッテリーを充電するか、新品に交換しましょう。
バッテリーの残量がないときは、他のパーツにも影響を及ぼすので早めに対処したほうが良いです。
ウインカーはどこで修理できるのか
ウインカーの故障は、球切れであれば自分で交換して修理できます。
新しい球を購入して、ウインカーのカバーを外し古い球と交換するだけです。
カバーはツメまたはネジで固定されているので素人でも外せます。
ただ抵抗器やスイッチ、マイコンなどの故障であれば自分で修理するのは難しいかもしれません。
その場合は整備工場のような専門的な場所で修理してもらいましょう。
まずはプロの業者による点検やメンテナンスを受けてください。
まとめ
ウインカーは車の曲がる方向を示すパーツであるために、点灯しなくなれば修理が必要です。
いくつかの方式がウインカーには使われており、同じ故障内容であっても方式によって故障部分が違います。
多くの場合の故障はウインカーリレーや電球が原因です。
故障すれば原因を突き止めて修理しますが、素人に原因特定は難しいです。
ウインカーの故障が起きたときは、プロの業者に点検してもらいましょう。